
ムダ・・
2020年5月25日
小学生の頃、切手ブームがあり、皇太子(現上皇)ご成婚など記念切手の発売日には、郵便局が開くのを待っていた。この時から〝もの集め〟が始まり、いま旅先の風景で重なるのは、切手にあった国立公園や国定公園の絵柄である。 本棚には、中学から高校にか

まだ・・
2020年4月20日
若い頃、年配者を見ると〝年寄りだ〟と思った。いま自分がその立ち位置にあたる。昨年にKokiを迎えたことで、健康保険の個人負担額が2割になり、変わったからと言って、今のところ病院通いが増えることはない。 家から街の中心部へ利用する交通機関に

帳尻・・
2020年3月16日
暖かい日が続き、「雪が無くて助かる」と胸を撫で下ろす。しかし、心の隅で「帳尻は必ず合う筈だ」と思う。これは〝つじつまが合う〟の意味で、何れドカっと降ることを覚悟する。やがて1月後半から至る所に雪山が出来始め、札幌市のHPに載る翌朝の雪かき

手繰る・・
2020年2月17日
地下鉄南北線大通駅南改札口の近くに立ち食い蕎麦がある。ホームの階段を上がると甘辛い匂いが小腹をくすぐり、札幌オリンピックの前年創業といわれる「HINODEそば」に、思わず足が向いてしまう。 かつて、社会人となり最初に配属された事業所は、神

段取り・・
2020年1月20日
縁起の佳い初夢は、江戸の昔から「一富士、二鷹、三茄子」であり、これは徳川家康の好んだ〈富士山、鷹狩り、初茄子〉といわれ、駿河名物の「富士山(無事)、愛鷹山(運を掴む)、冬茄子(事を成す)」に由来するそうな。 仕事を離れてから10年余り経ち

呼び名・・
2019年12月16日
人前で話す機会に恵まれた。その時の呼び名は、本誌の綴りやラジオと同じ名乗りを遣っている。 幼い時は名前にちゃんで呼ばれ、学校では苗字とクン。社会人になった昭和40年代、会社にはまだ家族的な雰囲気が漂い、呼び名も姓名の頭文字から「〇さん」や

友よ・・
2019年11月18日
チケットの購入がWebでの抽選方式となり、人気の公演は即日完売が多い。「レ・ミゼラブル」も抽選に漏れたが、追加公演で素晴らしいステージを堪能する。先ごろの立川談春独演会でも、追加公演をかろうじてゲットした。 昭和40年、小田原で5本の指に

下り坂・・
2019年10月21日
中国の孟子の言葉に、直接の教えは受けないものの、密かにその人を師と敬い学ぶことを「私淑」とあった。私が師と仰ぐのは作家の池波正太郎。50年ほど前、「鬼平犯科帳」を読んだ途端に惹かれ、全ての作品を追いかけ、亡くなられた後に出版された全集にあ

なつ、終わる・・
2019年9月16日
17世紀イタリアの画家、カラヴァッジョ展を観た。まるで舞台の一場面を切り取った感じの写実的な絵は、カラヴァッジョの劇的な36年の短い生涯が、投影されたように思えてならない。この展示は、札幌が終わると名古屋から大阪へと回るそうな。

かきの種・・
2019年8月26日
新入社員の頃、独身寮で生活をしていた。お盆と正月の帰省から戻ると、ふるさと自慢のうなぎパイ・ういろう・草加煎餅や、ますのすし・かまぼこを囲んで土産話に花が咲く。 中でも腹が満たされたのにいつまでも手が出るのが、香ばしくてピリっと辛