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来し方・・

2021年12月20日

 久々に東京の知人から、出張で来札するとの報せを受けた。その日は予定の時間より早めに出掛け、地下鉄すすきの駅から地上に出て、信号待ちの人込みから交差点角のビルにある行き付けの店に目を向けると、窓の灯りが見当たらず一抹の寂しさを覚える。 風の

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変身・・

2021年11月15日

 子どもの頃、テレビがあるのは町内でも商いをしている家であり、日暮れになると腕白どもが迷惑を顧みず、そこの居間に集まってくる。隣と肩が触れるのも気にせず、『これから始まる物語』を待ち焦がれていた。 画面の中から流れてくるメロディを耳にした途

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熟す・・

2021年10月18日

 秋の味覚と言えば、薩摩芋に栗と秋刀魚や鮭。果物なら葡萄や梨に始まり林檎、そして柿が美味しい。柿の中でも手に取った瞬間、思わずギュっと力を入れると指がめり込むような、熟した柿は大好物ひとつ。 子供のころ、小田原の在にあった祖母の家で、庭の柿

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結ぶ・・

2021年9月20日

 子どもの頃、家に戻ると郵便受けを覗くのが楽しみだった。それは今も変わらない。 誰かの便りや購読誌と会報など届くのが待ち遠しく、赤いバイクが家の前を通り過ぎてしまうとガッカリして、バイクの止まる音を耳にするとワクワク感を覚えた。 手紙を出す

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おぐし・・

2021年8月23日

 この夏は、曇るとジメジメした湿気が身体中に纏わりつき、青空の爽快感どころではない強い暑さに見舞われ、気温は連日30度を超えた。 歳を重ね髪に白いものが目立つが、幸いにも地毛を保ちフワッとした髪形をしてきたところ、汗っかきの私は外を歩く度に

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またね・・

2021年7月19日

 子どもの頃、夏になると葉生姜がちゃぶ台を飾っていた。生味噌を付けてかじると、辛味も程よく風味があり、夏が来たと感じるのだった。東京の谷中で栽培され、江戸っ子に人気があったそうで、関東生れの私には谷中生姜の名で馴染み深い。 数年前、札幌駅に

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ゆるむ・・

2021年6月21日

 毎年訪れている東京や京都では、博物館や美術館で開催される特別展と歌舞伎やコンサートにも足を運んでいた。これが中止や延期されたことで、必然的に飛行機に乗らなくなり、かれこれ1年半が過ぎようとする。最近はテレビの映像などで、空港のロビーや搭乗

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笑顔・・

2021年5月24日

 幼い日、歯医者で白い布に覆われた顔が目の前に迫ってくると怖かった。治療が終わりマスクを外した先生の笑顔を見てホッとした覚えがある。 日ごろ風邪で咳が止まらないとき以外は使うことのないマスクが、まさか生活の一部になろうとは想像だにしなかった

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さくら・・

2021年4月19日

 スマホのディスプレー画面で、鮮やかな紫紅の壁紙を見ていると気持ちが明るくなってくる。これは一昨年3月、京都の一条戻橋で撮った早咲きの河津桜であった。 毎年、桜の季節を迎えると隅田川堤、名古屋城や大阪造幣局、京都琵琶湖疎水などを訪ねている。

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てすり・・

2021年3月15日

 初めてエスカレーターに乗ったのは、子供の頃に連れて行って貰った東京のデパートだった。動く階段が面白く、何度も上ったり下ったりして叱られたことを思い出す。 今、エレベーターとエスカレーターのどちらを利用するかと言えば後者が多い。駅のホームや

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