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むかしの正月

2013年12月24日

 九年前に、父が亡くなった。その後、父が残した物置の片付けをした。大工道具箱の横に、臼(うす)と杵(きね)があった。餅を作るための道具で、もう使うこともない粗大ごみだった。しげしげと見つめていると、父が元気に餅をついていた年の暮れの光景

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招かれざる客

2013年11月25日

 レンタルDVDで古い映画を観るのが好きだ。「招かれざる客」はアメリカの人種差別を扱っていた問題作だった。この広い地球で肌色の違いや宗派で人が対立する現実がある。そんな深刻な問題ではないが、現在の私たちの生活でもあまり歓迎されない客はい

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恋の交渉術

2013年10月28日

       お笑いのトーク番組が好きだ。その受け答えで、芸人の人間洞察や本人の人柄が露出するのでおもしろい。「人志松本のすべらない話」で、ある芸人が「先生が、日が暮れた帰りしなに、学校のプールでひと

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塀の中のベースボール

2013年9月24日

       歴史から学べ、といっていたのは亡くなった評論家の草森紳一氏である。若いときに聞かされた教えであるが、今もそのことばが耳によみがえる。  十勝の歴史に詳しい人の筆頭にあげるとするなら、や

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グルメグランプリ

2013年7月29日

       7月の初旬に職場で「ご当地グルメグランプリが芽室で開催されるんだってね」となぜか急に女性たちが話題にし始めた。私は混雑するイベントに行く気がなかったが、あまりの盛り上がりに、案内チラシを

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新聞配達少年

2013年7月22日

 作家の佐々木譲さんや山本一力さんは新聞配達をしていた経験があるという。それを知ったとき妙に親近感を覚えた。私も中学時代に新聞配達をしていた。佐々木譲さんとは中標津や帯広で実際に会って食事をしたことがある。別れた後で、新聞配達の体験を聞

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めまい

2013年6月24日

     深夜業務で下を向いて後片付けをしていると、床が揺れている。早くこの部屋を出なくては、と思いよろめきながら扉を開けて通路からロビーに出ると揺れていなかった。同僚たちも、地震の話はしていない。揺れていたのは

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ことわざ

2013年5月27日

       「ユダヤ人のことわざ」という本を読んでいると、なるほど、と感心する。「無知が支配するところでは自分に英知があっても何の役にも立たない」という。また、「真実を語ると殴られる。ユダヤ人が正し

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人生相談

2013年5月 7日

 明治の新聞に掲載された人生相談を読んでいて笑ってしまった。おかしいものの、やはり当人には深刻だとわかる。  Aさんの相談。  父に死なれ、学費に困り大蔵省印刷局の女工に入りました。ところが男女の関係、局内の風紀の乱れたことは驚くこ

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怒る人

2013年4月22日

 眠れない夜はラジオを聴くことが多い。暗闇で目を閉じているとつい耳をそばだてる話題もある。最近、ラジオで聴いたこんな話に感心した。  中華料理の店にある男が入ってきて、ラーメンを注文した。ややすると運ばれてきたラーメンを口にした客は、

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