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エッセイSP(スペシャル)

ことばがご馳走

吉田 政勝

2014年2月24日

 誕生日だからといって、特にはしゃぐ歳でもないが、少しは意識する。今年は平成26年だから2と6が並ぶ年になった。ちなみに2月6日生まれの有名人は、アンパンマンの作者やなせたかし、フランス映画の監督トリュフォー、米国の歌手ナタリー・コールさんなどがいる。
 ところが、今まで身辺の人で2月6日生まれの人を知ることはなかったが、7年ほど前に、絵手紙サークルのMさんが「知り合いに2月6日生まれのAさんがいるから、一緒に誕生会を開きませんか?」と提案された。私は基本的に女性の歳を聞かない方針なので想像年齢ではAさんは9歳ほど年上である。
 Aさんに会って、会話をしていると、感性豊かで、言語スキルが高いと思った。キャリア時代は組織のリーダー格らしかった。近況報告や、よもやま話でも、すぐに話の展開が深まる。Aさんの2月6日生まれを意識するせいか、興味の対象が時々私と似ていると思うことがある。
 映画「暗い日曜日」の話をすると、彼女もかつてその映画を観て感動していた。その映画の主題曲のCDをAさんから借りて聴いた。また、ラジオ深夜便の「明日へのことば」で金澤泰子さんのインタビューがよかった、とメールでAさんに伝えると、同感だと返事が返ってきた。ややして「ラジオ深夜便」の本が自宅にメール便で届いた。Aさんからだった。その本を開くと、金澤泰子さんの「娘・翔子のほほえみに支えられて」が載っていた。
 現役をリタイアした彼女たちは絵手紙やエッセイ教室に学び意欲的だ。彼女たちとの食事会が2月16日に計画された。あいにく前夜から雪が降り出して、出かけるころは膝まで積もっていた。早めに家を出た。
 帯広へ向かう白樺通りは、除雪不十分でデコボコ道だ。降りしきる雪で前方が見えないのでワイパーをまわしつづけ料理店へ車を走らせた。店の近くにきて、迷いながらも先に店に着いた。
 やがてAさん、Sさん、Hさんが来た。4人はとんかつ定食などを注文した。とんかつを頬張りながら、会話がはずむ。Aさんはテーブルに写真をひろげた。夫の妹がアメリカ人と結婚し、その息子の家族だという。
 私は昨年から左耳が難聴でめまいも伴って苦しんだ、と述べる。すると病院の検査や薬の効能についての話題になる。 
 昭和は歌謡曲が生活の場に流れていたと私が言い、星野哲郎が船村徹と、なかにし礼が石原裕次郎と出会って作詞界の巨匠が誕生したよね、と説明する私。
 気がおけない人達との自由な会話は心のご馳走である。勤労から解放された余った時間こそ人が豊かになる仕込みの時間かもしれない。

◎プロフィール

 北海道新聞「朝の食卓」元執筆者。十勝毎日新聞「ポロシリ」前執筆者。2004年「モモの贈りもの」エッセイ集発刊。晩成社と鈴木銃太郎の研究家。

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