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ポカか?老化か?不親切?

2018年9月 3日

 びっしりと店が並ぶ地下街を歩いていた。一瞬「七七〇円」の文字が目に入る。誰もが知るショップの店頭。シックな色合いのTシャツが棚の上で整然と並んでいる。二、三歩過ぎたところで踵を返した。  この店はナチュラル感を前面に出した商品が多く

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キャッシュレス時代へ

2018年8月 6日

 職場のスタッフの一人が「私は少額でもカードで払っているの。現金はあまり持ち歩かない。ポイントも溜まるしすごく便利」と言っていた。私より十も年上だけれど、時代に乗って若いのよと暗に自慢する人だ(ヘッ)。  北欧スウェーデンはキャッシュ

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咲けない人

2018年7月 2日

 私の職場は就労系福祉事業所だ。一般就労が難しい障害者に働く場を提供している。身体・知的・精神の三障害に加え、難病患者も利用者として通所している。主な仕事は縫製作業。長年縫製関連の仕事に携わっていた人はいるが、入所時ほとんどは未経験者。

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アニバーサリー

2018年6月 4日

 札幌大通り公園を歩くと甘い香りが漂ってくる。札幌の市木ライラックが咲き誇っている。濃い紫、薄い紫、ピンク、白。風に揺れ香が流れる。さっぽろライラックまつりは終了したが、6月上旬までライラックの花は見られそうだ。  市内を歩くと随所に

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生きずらい人

2018年5月 7日

 三十八歳男性。独身。今年になって初めて発達障害と診断された。障害者の就労を支援する事業所に通所している。仕事は縫製作業。手芸が好きでどうしてもこの仕事に従事したいと、二度の面接に挑み採用された。手先は器用だが作業が遅い。遅くとも丁寧な

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人間力

2018年4月 2日

 やっと雪が融け春が来た。二十年大事にしてきたアマリリスが今年もふくよかなつぼみをのぞかせ心がほっこり。なのに、毎朝新聞を広げるのが憂鬱だ。新聞もテレビも不愉快な記事が満載。どうなってるの?この国は? 「怒りは沸点に達しています!」

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長い道のり

2018年3月 5日

 想像していたよりもかなり寒かった。2月中旬の熊本市。札幌より十度以上も気温が高いはずなのに、なんだろうこの風の冷たさは。 「とっても暑くて、とっても寒い土地なんですよ」  定年で東京から故郷熊本に戻ったというボランティアガイドの女

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不適切な言葉

2018年2月 5日

 少し前土曜は寅さんというキャッチフレーズで毎週土曜の夜BSで『男はつらいよ』が放映されていた。シリーズ全四十八作品。とうとう終わってしまったかと思っていたら「やっぱり土曜は寅さん!」ということで、再び同じ局同じ時間帯で現在放映されてい

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吉祥

2018年1月15日

 吉祥。「きちじょう」とも「きっしょう」とも読む。繁栄や幸運を表すおめでたい意味で、東京の人気エリア吉祥寺の名で馴染みがあるだろう。時代小説にはしばしば目にする言葉だが、現代の日常生活の中で人の口から発せられることは少ない。使われるとし

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コップの水

2017年12月 4日

 十二月多くの人が使う常套句「早いもので今年も残すところ…」  砂時計の砂は最初から最後まで同じ速度で同じ量が落ちていくはずなのに、最後の数秒はあっという間に感じる。十二月に味わう時間の感覚はそれと似ている。  コップ

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