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エッセイSP(スペシャル)

3、三、尽くし・・

たかやまじゅん

2022年8月22日

 この夏は祇園祭の山鉾巡行、小樽の潮まつりなどが3年ぶりの復活と謳われた。この3年の歳月は、長いようだが過ぎてみれば短く思えてくる。
 かつて「3分待つのだぞ」のCMが流行ったレトルトカレーやカップメンは、お湯を注ぎ仕上がるまでの3分をとても長く感じた。そしてカップを眺めながら「まだかな、まだかな」「もういいだろう」と葛藤し蓋をめくりそうになる。これは空腹の度合が増し、より美味しく味わうために設定された時間だそうな。
 誕生して56年になるウルトラマンは、怪獣との戦いを始めて点滅するカラータイマーは、3分しか持たない。この短い時間で幾多の敵から地球を守った。今日、公衆電話の通話料は10円で1分弱だそうだが、昭和40年代は10円玉一つあれば、3分間で要件を済ますことが出来た。だが時には長くなり慌ててポケットの小銭を探したものだった。
 古来より3は2の次で4の前になり、漢字では三、証書などは間違いを省くため参と記されている。3は偶数でなく奇数として割り切れない未知数であり、また縁起の良い数字と尊ばれた。日常でも三角形や三日坊主、ご三家に日本三大○○など三の付く言葉は数多くあって生活と密着し、ラジオ体操など何か始める時は「イチ、ニ、サン」、又は英語で「ワン、ツゥ、スリー」と数えている。
 子供から成人する狭間である高校の三年間で覚えた事柄は、今でも忘れ難い。やがて社会人となった時には、三日我慢すれば三月耐えられ、三月堪えれば三年頑張れる。そして物事は三年先を見据えて進めることだと教えられ、確かに仕事は三年計画で推進された。
 江戸時代から言われた「石の上にも三年」は、冷たい石の上でも辛抱すれば温まり、物事が達成できる喩えであった。昔からヒットする映画は3分の予告編が勝負所、そして歌は3分のドラマと言われ、いまも愛唱歌である発売され60年の節目となる「高校三年生」は3分02秒、そして私は古希三年生を迎えた。
 世の中はこの3年間、目に見えないものに追われる日々を過ごしてきた。その中で溜まった物を整理し、仕舞いこんだのを引っ張り出し、身近な物に再び目を向ける機会を生み出した。この3と言う不可思議な数字は自分の糧となって、毎月の書く、喋ることで深化を遂げている。

◎プロフィール

〈このごろ〉人前で話をする機会を得た。城の本や番組は多いが、城をテーマに唄った歌を繋げた講演は、私が初めてではなかろうか・・。

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