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エッセイSP(スペシャル)

そして、今がある

吉田 政勝

2021年9月27日

 断捨離をしていると、文章教室の修了証書と課題作品が出てきた。
 それはNHK学園の通信教育「基礎と実践コース」で一年間添削を受けていた。私が38歳の時だった。「空間の旅と時間の旅」と題した自作の課題文を読んでみた。
 「韓国旅行へ行ってきました。千歳空港から約3時間でソウルの金浦空港に着き、やはり一番近い外国と思いました。ちょうどソウルオリンピックの四年前で、ソウルの街は地下鉄工事やビルの建設で近代的に変わっていく様子でした。同時にバスの窓からは、小高い山にバラック建ての粗末な家並みが見られました。それは韓国のテレビでは決して見せたがらない貧しい一面でした。ツアーの自由時間には一人で美術館へ行き韓国の過去の美術や現代の作品を鑑賞し、帰りはショッピングを兼ねて、ひたすら歩きました。帰国して私は韓国の歴史について調べ、理解に努めました。空間の旅の次は時間の旅です。過去にさかのぼってみれば豊臣秀吉の朝鮮出兵以来日本は韓国に迷惑をかけ、韓国は日本を嫌っているということを知りました。日本はかつて朝鮮といわれた国を植民地化し、言葉を奪い名前を変えさせました。戦時中は、日本に連行された人々が過酷な労働を強制されたという記録も読みました。朝鮮の人々の気持ちを忖度すると私の胸も痛みます。ソウルを旅行中、行き交う人の中に私に敵意にみちた目を向けてきた人がいたのは、やはり気のせいだろうか。」
 評価はA+で最高点だが、今読むと「です、ます」調で未熟な文章だ。
 その翌年、帯広のエッセー教室へ通った。代表講師は作家の藤原てい先生で私の提出文に「書け、書け。この調子で多分、いいものが書けるようになるだろう」と甘い批評をいただいた。
 他の講師の講評は赤文字が多く、厳しかった。未熟と自覚しながらも気持ちが落ち込んだ。ひとかどの人物からの批判は彼の失敗経験から会得した意見である場合が多い。あの世界のココ・シャネルいわく「失敗しなくちゃ、成功はしないわよ」と。そうだ、私は失敗を減らすために勉強をしてきた。本から学んできたのだと思う。

◎プロフィール

商業デザイン、コピーライター、派遣業務などを遍歴。趣味は読書と映画鑑賞。

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