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エッセイSP(スペシャル)

Baka・・

たかやまじゅん

2020年6月15日

 子供のころ近所には、暇を見つけては将棋や釣りなどにいそしみ、夕涼みの縁台に並べた道具自慢をしながら、ウンチクを傾ける一家言を持つオジさんたちが少なくなかった。
 歴史上で織田信長や前田利家、コミックで知られる前田慶次郎などは、派手な着物で力を鼓舞する傾奇者(かぶきもの)と伝わるが、彼らは馬鹿を承知でやっていたのではなかろうか。高校卒業の時、担任の先生から言われたのが、「自分のバカさ加減を知らないのが一番ダメ、己を自覚するのが大人だ」と・・。
 入社して、まだ仕事の右も左も分からず、失敗する度に先輩や上司から「・・‼何をやってるんだ」と叱責が飛んできた。当世なら暴言に捉えられるだろが、この・・‼の二文字は、私にとって大きな助言と励みになり、これの積み重ねで成長させて貰い、激しい世の中を社会人として過ごせた。
 先日、友人からのメールに「自粛解除でようやく孫に対面した」と書かれ、写真が添えられてあった。そこには、まるで夢でも見ているかのようにスヤスヤと眠る目もと、僅かに微笑みを浮かべた口びる。そして産衣の袖から覗く愛らしい指先やキリッとした顔立ちは、何回見ても飽きず、思わずこころが和んできて、孫を待ち焦がれた彼のジジばかぶりが目に浮かぶ。
 いま書店の棚には、「バカの国」(百田尚樹)など〝Baka〟と付いた題名の本やコミックが、所狭しと並びベストセラーとなっている。かつてテレビの前で、志村けんサンの「バカ殿様」を見ては、笑い転げたものだった。
 昔から馬鹿の喩えは数多く、語源は梵語など諸説あり、中国秦の時代の「指鹿為馬」(鹿を指して馬となす)に由来している。たいがいは愚かなどの意味だが、その他に儚いとか、計るも含まれるそうな。建築用語で調整用に必要な穴をバカ穴と呼び、歌の文句に「馬鹿を相手の~時じゃない」とあった。
 永らく、私も一つ覚えの如く物事に熱中したり物集めをしてきた。昔から〝バカに付ける薬はない〟や〝バカは死ななきゃ治らない〟と言う言葉があるように、この先もトコトンBakaを続けてみるしかない。
 ところで、帯広で勤務していた頃、車で夕暮れの十勝平野を往くと〝馬の牧場〟が見えた。そして薄暗くなった街道の先に何か立っている。標識かと思ったら、それは〝雄の鹿〟であった。

◎プロフィール

〈このごろ〉家から少し歩くと豊平川の河川敷、また別の方向には豊平公園がある。天気がいい日は街まで歩いた。自粛中、運動不足の散歩コースとなる。

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