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エッセイSP(スペシャル)

人間力

冴木 あさみ

2018年4月 2日

 やっと雪が融け春が来た。二十年大事にしてきたアマリリスが今年もふくよかなつぼみをのぞかせ心がほっこり。なのに、毎朝新聞を広げるのが憂鬱だ。新聞もテレビも不愉快な記事が満載。どうなってるの?この国は?
「怒りは沸点に達しています!」
 夜のニュース。突如テレビに登場した谷岡郁子至学館大学学長の会見の一言でテレビの画面にくぎ付けされた。レスリングにはあまり関心がないので頻繁に報道されているパワハラ問題の中身を私は知らない。何の事象について誰に対しての発言なのかさっぱり分からない。でもその攻撃的で上から目線の傲慢な態度と発言は、爆撃のようなものだった。豊田議員以来の衝撃映像という感じ。最初は驚きでいっぱいだったが、次第に不快なものになっていく。
「あんた、何様?」
正面の立ち位置でずばり聞いてみたい。
「至学館大学の谷岡様よ」
 仁王立ちで一撃されそう。私、砲弾に倒れる。
 初めて耳にする至学館大学。レスリングファンなら名の知れた大学なのだろう。調べてみたら愛知県大府市にあるらしい。前身は中京女子大学。一九六五年に設置され、学名変更を経て、二〇一〇年に学校法人化され現在の至学館になった。学科としては健康スポーツ学科や栄養学科がある。多くのレスリング選手を輩出し、なんと、二〇一六年十一月、吉田沙保里が副学長に就任していた! 副学長としての業務内容に興味がある。谷岡学長はレスリング協会の理事なので、つまり至学館大学はレスリング大学ってことでしょうか?先般のオリンピックではレスリングが大活躍だったので、日本のレスリング界が有能な選手を集め世界トップを維持するためには最高の環境といえるだろう。大学のHPにアクセスすると教育理念が「人間力の形成」とある。ほぉぉ、…で、学長がこの人ですか?
 だいたい人間力ってなんでしょう。女子力、教師力、老人力(これは笑える)その頂点に君臨するのが人間力? 教育関係者も好んで使ってはいる。「人間力をつけるため、向上するために…」なんて言ってる本人は、確固たる人間力を備えているのでしょうか。定義や本質がさっぱり分からない。
 戦前の様子に似てきたようで、これからどうなっていくのか不安でしかたがない。教育現場まで権力の手を伸ばし、文科省は政治家の顔色伺い右往左往。再び若者を戦場に送るつもりじゃないでしょうね。
 この国を動かしている人達はどうかしている。良識も正義もない。つける薬はないけれど再教育は可能かもしれない。必修科目は「基礎から学ぶ人間力」というのはどうでしょう。
 私の怒りと嘆きも沸点に達しそうです。

◎プロフィール

しゃぶしゃぶにはまっている。さっと湯をくぐらせたレタスの歯触りのいいこと。お肉は十勝の豚肉が甘くていいね!

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