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エッセイSP(スペシャル)

騒々しい

冴木 あさみ

2017年1月16日

 パソコンやスマホのある生活が当たり前の時代になり、長時間の使用による若者のスマホ老眼が問題になっているが、加えてイヤホンよる難聴もあるとか。家族が家に居るとテレビの音がとても気になる。それはだいぶ前からで、家族が集まるリビングにいると具合が悪くなるほどの音量だ。家族全員の耳が悪いのか私一人聞こえが良すぎるのかそこは解らない。一晩に一度は「もう少し音を低くして」と訴え一度は下げられるものの、聞こえないとのことで次第に音量が上げられていく。仕方なくリビングを離れ、炊事をしたり犬の散歩に出かけたり、私はその場から逃げるしかなくなる。
 お笑い番組は最悪だ。芸人の絶叫に心身痛めつけられる。話の展開に笑いを取るならまだしも、何故首の静脈が浮き出るほど絶叫し続けるのか理解不能で、それを観て笑う観客も不可解極まりない。ストーリーで笑いを取る落語が如何に高尚なものか、落語ファンではないけれどそう感じる。年配の知人が落語のCDを買って楽しんでいるとの近況報告を微笑ましく思う。何度聞いても面白くて、味があるそうだ。古典落語は文芸なので、お笑いと同じくくりにするなと叱られるかもしれないが。
 正月、離れて暮らす子供が帰省した。勉学のために家を離れて以来の別居が続く。長年一緒に暮らした家族といえども、普段子供のいない生活に慣れてしまうと、久し振りに帰省した時家の空気が変わる。帰省ラッシュの中遠方からの移動でへとへとの子供が家に到着したのは深夜零時。短い正月休みの滞在をリラックスできるようにとの気遣いは母心のスイッチがオンされた証拠。しかし、相変わらずテレビから発射される音量攻撃には耐えられない。イヤホン難聴じゃないの?と責めたところで何かが改善されるわけでもない。

私の勤める職場は人間相手の福祉の仕事なので一日中ああだこうだと会話は途切れない。無口な性格ではないけれど、この仕事に就いて、会話がどれほどエネルギーを要するアクションかを改めて知った。話しても話しても、聞いても聞いても意思疎通が出来ず理解できない時間が過ぎる時もある。難聴の人も何人かいるので、自然と皆の会話の声が大きくなり耳栓が欲しいと思うこともある。自分はそれほど音に敏感なのか。それとも人間関係に疲れているのか、分からなくなる。
 今年は世界も日本も私の生活も、いろいろな意味で穏やかな一年であってほしい。

◎プロフィール

さえき あさみ
ツルツル路面での転倒防止にしっかりした靴底のブーツを購入。冬の行動範囲が広がるか。

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