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エッセイSP(スペシャル)

人生相談

吉田 政勝

2013年5月 7日

 明治の新聞に掲載された人生相談を読んでいて笑ってしまった。おかしいものの、やはり当人には深刻だとわかる。
 Aさんの相談。
 父に死なれ、学費に困り大蔵省印刷局の女工に入りました。ところが男女の関係、局内の風紀の乱れたことは驚くことばかり。野合私通ひんぴんたる有様で見るにしのびざるありさまです。早くここをやめて、男女の入り交じらぬ工場か会社へ勤めたいと思います。
 Bさんの相談。
 私はある仕立屋に勤めている者でございます。職人はすべてで5人で、私だけ女です。なにしろ教育とてなき人々ゆえ絶えず汚らしいことのみ申すのでつらくてなりませぬ。どうしていれば貞操をまっとうしてゆくことができませうか。なにとぞ心得をお示しくださいませ。
 現在では、セクハラも厳しい社内規制を受ける時代になった。しかし、まだゆるいモラルの職場もある。現代の人生相談である。
 Cさんは嘆く。
 ワンマン社長が一代で築き上げた、わが社では出世するいちんばんの早道は、男性なら社長へのごますり。女性なら社長と寝ることです。今どき大奥みたいな、と思われるでしょうが、女性管理職の全員が社長のお手つきだと知ったときは、さすがにショックでした。社長はもう
歳を過ぎているんですが……。虎の威を借りる狐よろしく、仕事はできないくせに威張り散らす女性が出世していく。
 これは出世するための女の武器なのか。女を武器にする後輩に辟易する先輩のDさんの悩み。
 コネで入社した、女子アナ風の可愛い後輩女性。メークも完璧で、1時間に一度はトイレで化粧なおしをしている。結婚してやめることを目的に職場で男漁りに余念がない。そのせいか仕事に身がはいらず電話応対すらろくにできない。先日も仕事のミスを指摘すると、私がわざと教えなかったせい、といいふらされ、上司には「可愛いい後輩をいじめるなよ」と笑いながら言われました。ストレスでおかしくなりそうです。
 職場は仕事の場であるが、人間関係がこじれるとストレスの生産地になる。
 転職をくりかえした私だが、印刷関係、出版社、広告代理店、制作会社など、主に男の職場だった。苦手な上司もいたが、ひいきにしてくれる上司が必ずいた。職場では男女問題でもめたこともない。そもそも職場恋愛はこじれたら大変だからとあまり恋愛の対象には考えていなかった気がする。(社外でも発展家ではないが)職場の異性と親密そうに話すと、二人はできているのではと周りからあらぬ誤解も生じるから気も遣う。かといって冗談も言わずに女子職員と接していると「冷たい人。おもしろみのない男」と陰で評価されがちだから難しい。

◎プロフィール

 札幌時代の若い日々は未熟で苦闘の毎日だったが、なぜかこの頃、当時世話になった恩人や同僚に会いたくなる。

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